お買い物・グルメ:
有機栽培の作物と
体にやさしい食品
2023.08.31
金剛山系の麓に位置する千早赤阪村には、緑豊かな盆地が広がる。また、金剛山の地下には膨大な水源があり、ろ過された美しい水が農業や食品加工に活かされてきた。このように絶好の環境の千早赤阪村では、有機栽培による農業が盛ん。天然の味の農産物の数々を〈ちはやあかさか〉でチェックしよう。
ちはやあかさかのおみやげ①野菜と果物
道の駅の直売所に置かれているのは、千早赤阪村の特産品であるなすやトマトなどの夏野菜、みかん、梅といった果物。さらに、農家ではしいたけを育てる風習が受け継がれており、大きく育ったものが直売所に並ぶ。
きれいな地下水で育てられた地元野菜のポイントは、サイズの大きさと新鮮さ。丁寧に手をかけられ、栄養をたっぷりたくわえた野菜はどれもまるまるとして形も美しい。朝採れでフレッシュなので、日持ちも十分。加熱しても形が崩れにくく、炒め物や煮物にもぴったりだ。
ちはやあかさかのおみやげ②米
農薬と化学肥料を使わない栽培方法で、〈ちはやあかさか〉のリピーターを増やしているのが〈かわにし農園〉。その代表的な作物が栄養たっぷりの玄米だ。精米する前の状態である玄米は、ビタミンB1、マグネシウム、食物繊維、ビタミンEなどが豊富な健康食品。一般的に食べやすい白米と比べて流通する数は少ない。玄米に興味がある人は、〈ちはやあかさか〉に立ち寄ってみてほしい。
ちはやあかさかのおみやげ③オルターの食品
千早赤阪村に本社を置く〈株式会社オルター〉は、「ほんものの食べもの」を第一条件に掲げている食品メーカー。国産で農薬不使用の農作物だけを原材料にし、「生産者」「場所」「日時」を明記した調味料を提供してきた。〈ちはやあかさか〉でも酢や「トマトピューレ―」などの商品が置かれている。遺伝子組み換え食品や食品添加物を含む食品などは絶対に扱わないオルターの理念は、自然派のおいしいものを揃える〈ちはやあかさか〉のコンセプトとも重なる。直売所の野菜を調理するときは、オルター製の調味料も一緒に揃えたい。
ちはやあかさかのおみやげ④自家製ジャム
「子供でも安心して食べられるいちごを」をモットーにしている千早赤阪村の〈あまの農園〉は、無農薬でのいちごづくりを実践してきた。その結果、納豆菌や乳酸菌、ハーブオイルなどを使って育てる方法に辿り着き、ナチュラルで濃厚ないちごの甘酸っぱさを保ち続けている。また、〈あまの農園〉では動物性肥料を取り入れず、落ち葉や木炭などの有機物で土をつくってきた。農家のこだわりがこめられたいちごの香りは、農園の自家製ジャムに凝縮されている。
そして、〈ちはやあかさか〉では金剛山の澄んだ水源が生んだ品々にも注目だ。
〈ちはやあかさか〉でお腹がすいたら、〈村カフェ〉メニューを注文してみよう。道の駅の庭にある、木製の椅子やテーブルで食べるとまるでキャンプに来たような気分になるはず。
ちはやあかさかのグルメ①村まるごと!棚田カレー
こんもり盛られた白米で金剛山を、パセリやグリーンピースで棚田をと、皿全体で千早赤阪村全体を表している「村まるごと!棚田カレー」。約10種類のスパイスとじっくり炒めた玉ねぎをブレンドしたルーに、隠し味の甘酒を加えてマイルドに仕上げた一品。辛さ控えめで、子供の頃、晩ごはんや給食で楽しみだったカレーのワクワク感を思い出させてくれる。季節で変わる付け合わせ野菜の彩もカラフル。
ちはやあかさかのグルメ②村のいちごパフェ
〈あまの農園〉のいちごを贅沢に盛り付けた「村のいちごパフェ」は道の駅の人気デザートだ。いちごと並んでいるのは、放牧牛のミルクでできた、無添加のソフトクリーム。添えられているラスクや、グラスの底のポン菓子も千早赤阪村でつくられたもの。甘味料に頼らない、爽やかな甘さに癒されるスイーツ。
有機栽培や無添加での食品加工には時間も労力もかかるはずだが、千早赤阪村では口にする人の健康に配慮した食文化が当然のように根づいている。その理由は、水や気候といった恵まれた環境に支えられた村で暮らす人々の食への誠実さ。〈ちはやあかさか〉に並んだ体にやさしい品々を眺めていると、つくってくれた村の人たちの思いと手ざわりを感じ取ることができて、あたたかい気持ちになった。