みちする一年―今行きたい場所②いちご農園〈アグリヴィレッジ竜王〉が一周年記念イベントを開催
2024.04.06 OTHER
滋賀県竜王町で、2023年2月に誕生した観光農園〈「竜王インター」アグリヴィレッジ竜王(以下、〈アグリヴィレッジ竜王〉)〉が開園一周年を迎えた。この施設は4軒のいちご農家の集まりで、面積の合計は県内最大級の約9,300平方メートル。収穫体験の受け入れやいちご販売を通し、地元産「竜王いちご」(※)の魅力をPRしている。そんな〈アグリヴィレッジ竜王〉の「一周年記念イベント」をレポート。
(※)竜王町で育てられている高品質ないちごを指す名称。
2月17日(土)・18日(日)の2日間、複合型商業施設〈三井アウトレットパーク 滋賀竜王〉センターコートで、〈アグリヴィレッジ竜王〉の「一周年記念イベント」が開催された。
ステージ上では竜王町のみなさんがさまざまなパフォーマンスで、〈アグリヴィレッジ竜王〉の一周年をお祝いした。
〈17日のステージ〉
〈18日のステージ〉
会場では〈JMKitchen(ジェイエムキッチン)〉〈ビワコスタ〉などのキッチンカーが、〈アグリヴィレッジ竜王〉の「竜王いちご」をつかった特別メニューを販売した。また、いちごにちなんだアクセサリーや小物のショップも注目を集めた。
出店(一部)
〈JMKitchen〉
〈ビワコスタ〉
〈Mahalo(マハロ)〉
〈道の駅 アグリパーク竜王〉
もちろん、「竜王いちご」のパック販売も行われた。〈アグリヴィレッジ竜王〉で朝摘まれたばかりのいちごを求めるお客さんで、レジには長蛇の列が。この1年で「竜王いちご」の名前が浸透していることがわかる。
参加した農園の中の、〈よろこび農園〉を取材することができた。
2024年1月から新しく〈アグリヴィレッジ竜王〉に加入した〈よろこび農園〉は、〈三井アウトレットパーク 滋賀竜王〉の隣のビニールハウス4棟で「竜王いちご」を育てている。
広くて開放感のあるビニールハウスが〈よろこび農園〉の特徴。栽培しているいちごは「ベリーポップはるひ」「ベリーポップすず」「章姫(あきひめ)」「よつぼし」「とちおとめ」の5種類だ。収穫体験に来るお客さんからの一番人気は「ベリーポップすず」だという。
「ベリーホップ」とは〈株式会社ミヨシグループ〉が生み出したいちごの新品種で、「F1種子いちご」とも呼ばれる。これまでのいちごとの大きな違いは、その繁殖方法にある。
いちごの繁殖は、母株のツルの先の子苗を増やしていくことが一般的。一方、「ベリーポップ」は母株ではなく、種子から苗を育てていく。母株の管理をしなくていいので、農家さんの労力は大幅に省かれる。また、育苗期間も短くなるぶん、農薬の使用量も減る。つくる人にも食べる人にもメリットが多い「ベリーポップ」のキャッチコピーは「みらいのいちご」。農業で竜王町の活性化を目指す〈アグリヴィレッジ竜王〉は、画期的な「みらいのいちご」に率先して挑戦しているのだ。
観光農園であり、最新の農法に挑戦する場でもある〈アグリヴィレッジ竜王〉はまちおこしの拠点。竜王町から寄せられる期待は大きい。イベントとビニールハウスの賑わいから、この一年の間に〈アグリヴィレッジ竜王〉が深く地元に根づいたかは、明らかだ。
〈よろこび農園〉園主・谷村さんからのコメント。
「4月からも当園はいちご狩りを続けていきます。春にはおいしいいちごがたくさん実るのでぜひお越しください!」
最後に協力関係にある〈道の駅 アグリパーク竜王〉の清水正作副社長と、広報の杉本亜希子さんに、お話を伺った。
<道の駅 アグリパーク竜王>の指定管理会社〈株式会社みらいパーク〉清水正作副社長
「〈アグリヴィレッジ竜王〉では若い農家のみなさんが主体になり、いちごを通して竜王町の名前を広めてくれています。『フルーツのまち』と呼ばれてきた竜王町らしい盛り上がりに、我々も元気をもらっています。2年目からも精一杯、農園をサポートしていきます。」
〈道の駅 アグリパーク竜王〉広報・杉本亜希子さん
「〈アグリヴィレッジ竜王〉はアウトレットの側で立地がいいですし、新しくてきれいなビニールハウスも魅力だと思っています。子連れの方でも来やすいのではないでしょうか。もっともっと「竜王いちご」が有名になるように、道の駅と農園との連携をこれからも強めていきたいです」
〈アグリヴィレッジ竜王〉での収穫体験は、〈アグリパーク竜王〉ホームページから受付中。また、道の駅の直売所でも〈アグリヴィレッジ竜王〉で収穫されたフルーツを販売している。
〈アグリヴィレッジ竜王〉の収穫体験予約ページはこちら
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