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道の駅で見つけたおすすめのカフェメニュー③〈アグリパーク竜王〉のパンケーキ

2024.04.09 FOOD

琵琶湖と鈴鹿山系の間に広がる湖東平野。その真ん中に位置する滋賀県竜王町は「フルーツのまち」の愛称で呼ばれる。町中にはいちごやぶどうのビニールハウスが立ち並び、休日には観光農園での果物狩りに多くのお客さんが訪れる。そんなエリアにある〈道の駅 アグリパーク竜王〉では、四季折々のフルーツを使ったランチやスイーツが人気だ。

〈アグリパーク竜王〉で、スペイン風デザインの本館はひときわ目立つ。その1階で、軽食スペース〈Berryberrycafe(以下、ベリーベリーカフェ)〉は連日営業している。店内は、あたたかみのあるレンガ柱が印象的。日光の下でくつろげるテラス席や、開放感のある2階席も用意されている。

この〈ベリーベリーカフェ〉で人気の「パンケーキ」シリーズ。その大きな特徴は、大きくふくらんだやわらかい生地だ。

竜王いちごのパンケーキ 1080円

フォークを入れると分厚い生地がふるふる揺れる。秘訣は、竜王町の新鮮な卵でつくるメレンゲ。これに薄力粉、牛乳などを加えた生地をスキレットに注ぐ。それをオーブンに入れ10~15分ほどかけてパンケーキを焼きあげる。じっくり火を通すことで、パンケーキは風船のようにゆっくりふくらむ。おいしく食べるコツは、運ばれてすぐふわふわのうちに、食感を存分に楽しむことだそう。

この日注文したのは季節限定の「竜王いちごのパンケーキ」。
「竜王いちご」とは、竜王町で採れる上質ないちごのことだ。朝採れの「竜王いちご」を食べられるのは、〈アグリパーク竜王〉の大きな魅力。カットしたいちごや、いちごソース、いちごジェラートが添えられている。新鮮ないちごと一緒に、パンケーキにソースやジェラートを絡めて食べると、また別のおいしさが拡がっていく。

竜王町では「章姫(あきひめ)」「紅ほっぺ」「かおり野」「よつぼし」などの多様な品種が育てられている。

〈ベリーベリーカフェ〉は、ほかにもカフェメニューがいっぱい。竜王町の農産物をつかったジェラートはフレーバーが豊富。スタッフのみなさんは常に新しいフレーバーを探して試食を繰り返しており、道の駅全体で力を注いでいるスイーツ。
その中でも、今年登場した「あえんぼ醤油のみたらし」が好評だ。醤油とはちみつを混ぜてつくられたみたらし団子のたれが、このフレーバーのベースになっている。醤油づくりは、発酵食品づくりにいそしむ町内の主婦サークル「あえんぼグループ」が手がけた。

「あえんぼ醤油のみたらし(上)」と「いちごミルク(下)」のダブルカップ 520円 (フレーバーは選択可能) 

「あえんぼグループ」は地元町産の野菜、穀物をつかうことをモットーにしている。彼女たちの醤油づくりに欠かせないのが、鈴鹿山系の清涼な水源に恵まれた竜王町の大豆。ふっくらと実って甘みもたっぷりな大豆でできた醤油は、ジェラートにするとさらに濃厚な風味が際立つ。

竜王町はそばの産地でもある。地元の「そば振興会」が自家栽培したそば粉をつかったガレットも、〈ベリーベリーカフェ〉の注目メニュー。そばのこうばしさとパリパリの食感があわさった道の駅オリジナルのガレットは、次々にリピーターを獲得している。

テイクアウトしやすい「ハンドガレット」。レタス、キャロットラペ、チーズに加え、「ツナ」「ソーセージ」の2種類(各600円)を選べる。

パンケーキもジェラートもガレットも、〈アグリパーク竜王〉で愛されてきたカフェメニュー。一方で、そのレシピは年々少しずつ変わってきている。〈ベリーベリーカフェ〉で働く、パティシエの西山さんにお聞きした。
「スタッフがそれまでのレシピにアレンジを加えるので、メニューは常にフレッシュです。私は竜王町のフルーツをお客様に召しあがってほしいので、パンケーキの付け合わせやジェラートのフレーバーにフルーツをふんだんに使って工夫しています。たとえば、冬から春にかけてはたくさんのいちごですね。この町の特産品をしっかりPRしています」

パティシエの西山さん。彼女を中心にして、新しいカフェメニューは考案されている。

竜王町の農産物のさまざまなおいしさを伝えてくれる〈ベリーベリーカフェ〉。ここには、常に新しいものを用意してお客様を迎えるサービス精神があふれている。いつ来てもうれしい驚きを感じる憩いの場所である。

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