グルメ:
400年の伝統の味「近江牛」
と新鮮果実のスイーツ
2023.01.04
竜王でかならず味わってほしいのが「近江牛」グルメの数々。
なかでも屋外で食べる七輪のすき焼きは絶品。
締めには竜王山のそばを食べ、デザートには旬の果実のジェラートを。
滋賀県東部と牛肉食の関わりは古く、江戸初期から牛肉を味噌に漬け、養生薬「反本丸(へんぽんがん)」として彦根藩から将軍に献上されていた。明治の文明開化とともに牛鍋が食されるようになり、「近江牛」のおいしさは全国に知られるようになる。つまり日本最古のブランド和牛。さらに諸説あるものの竜王町は「近江牛」が生まれた地とも言われている。
竜王で「近江牛」を食べなければどこで食べるのだと思わせる、とても分厚いグルメ史。ということで、「レストラン アグリちゃん」へ。
メニューにはバーベキューもあるが日本最古の和牛ブランドを味わうとなれば、やはりすき焼き。注文すると案内されるのは屋外のバーベキュー場。丘の上のテラス席で田園風景を眺めながら、七輪の火ですき焼きを作っていく。
牛脂を鍋の底に塗って準備完了。最初の一枚を鍋に乗せたときのジュウ、という響きとともにあがる「近江牛」の香ばしい匂い。割下を入れるとおいしい蒸気が冬の空気に溶ける。口に入れると甘い脂が溶け出して、赤身の旨味がギュウっと広がっていく。お肉の旨味を吸った野菜は煮込んでもシャキっと美味。
すきやきに使われている近江牛はミートショップで、野菜などの具材は直売所で買えるので、このおいしさを家で再現できるのが嬉しい。
お肉で満たされ、締めの麺類が欲しいという人は、「竜王町田園資料館」前の「近江竜王そばの店」へ。
竜王町と近江八幡の地元農家による自家栽培の蕎麦の実を使った手打ちそばは、アグリパーク竜王のスタッフが毎日食べるほど美味。取材時はちょうど秋の新そばの時期で、香りとコシが抜群。
竜王のフルコースの最後を飾るのは「Berry berry cafe」のスイーツ。アグリパーク竜王がある山之上地区の赤土は果樹の栽培にぴったり。「竜王やまのうえジェラート」は、そんな季節ごとの果物や地元産のミルクを使ったバラエティ豊富なジェラート。地元のそばの実や黒大豆を挽いた黒豆きな粉などの和のフレーバーも。
迷うあまりタブル(520円)を2カップ注文。「お腹いっぱいですが・・・」と言いつつ、ひと口食べると別腹パワーが覚醒。清々しいイチゴと竜王のミルクのコラボレーション。そばの実はサクサク香ばしく、黒豆きなこは高級和菓子、柿の滋味深い優しい甘さが染みわたる。
お土産、スナック、スイーツ、食事。とにかく、なにを口にしても美味なアグリパーク竜王。どんな人たちがこのおいしさを作り出しているのだろう。
そこで、この農業公園で活躍するスタッフの方々や農作物を出荷する農家さんを訪ねてみた。詳しいレポートはこちらから。