みちする

駅の楽しみ方:
DIY精神が満載!
自然体の店とカフェ

2023.08.31

大阪府の南河内郡に位置する千早赤阪村は面積37.3平方キロメートル、人口約4,800人でいずれも府内最小(少)だ。(※2023年8月時点。千早赤阪村ホームページ参照。)そんな小さな村は、金剛生駒紀泉国定公園の一部である金剛山を望める自然に囲まれた農業地域。村のあちこちには高地に階段のように設けられた水田「棚田」が見られる。その中でも、下赤阪の棚田は農林水産省認定の「日本の棚田百選」にも選ばれている名勝だ。
また、千早赤阪村は南北朝時代を代表する武将、楠木正成の出身地。楠木公ゆかりの展示物も多い〈千早赤阪村立郷土資料館〉の隣にあるのが、古民家のような外観の〈道の駅ちはやあかさか〉。ここの直売所や庭の柵、商品棚は、スタッフと村民のDIYによってつくられたとか。木材の建物の色味や感触にはまさに手づくりのぬくもりがある。こうして呼ばれるようになった道の駅の別名は、「日本一かわいい道の駅」だ。
関わった人たちの思い入れが伝わる道の駅を、「かわいい」を探しながらまわってみた。

直売所の入口にいるキュートな怪獣も、ボランティアの手で少しずつつくられていったとか。
庭の机や椅子にも、村のみんなでつくったものが混じっている。

施設①村野菜の直売所

木造の小屋に、チョークと黒板。まるで昭和の小学校のようで「かわいい」。そんな〈村野菜の直売所〉には近隣の朝採れ野菜が続々と届けられる。金剛山の水で育った村の野菜や果物が、生産者ごとのコーナーに分けられて並ぶ。人気なのは、村の特産品のなすやみかん、しいたけなど。農薬や化学肥料を抑えて栽培されている、きゅうりやトマトなどのみずみずしい夏野菜もサラダにぴったり。
また、小屋の前の庭では土日に屋台が出ることもあるそう。そこでは直売所の野菜を使った石窯焼きのピザ、しぼりたてのみかんジュースなどが振舞われている。直売所や屋台はお客様と生産者の交流の機会にもなっているので、「おいしい野菜の見分け方は?」「どう料理するのがおいしい?」など、気軽に聞いてみるのもおすすめ。

かわいい施設②村ショップ

お客様の健康を考えた食品のおみやげどころが〈村ショップ〉。千早赤阪村内のお店や農家から食品を集めている。たとえば、〈かわにし農園〉産の玄米は農薬や除草剤を使わず、有機肥料のみで育てられてきた大阪府認定のエコ農産物だ。紙袋を開ければ、米本来の香ばしい香りが飛び出してくる。
近隣のカフェやベーカリーからも、焼きたてのケーキやパン、クッキーなどが届けられている。いずれも無添加で甘さも控えめなので、小麦や米粉の味がしっかり感じられる。清流でつくられているこんにゃくや、特産品のいちごを使ったジャム、ドライフルーツなども人気。千早赤阪村の農業の豊かさがぎゅっと詰まった店内はなんとも「かわいい」。

ショップの入口には工芸品コーナー。木製の名刺入れや写真立てなどがおすすめ。

ショップの階段から、道の駅の2階に上がってみよう。

階段の踊り場にも、おもちゃやバッグなどの手づくりアイテムが置かれている。

かわいい施設③村カフェ

葛城山や金剛山が連なる眺めを一望できる、2階の〈村カフェ〉。ここでは千早赤阪村の棚田をビジュアルで表現した「棚田カレー」が看板メニューになっている。シンプルなおにぎりや卵かけごはんが驚くほどおいしいのは、無農薬の米にこだわっているから。また、季節のフルーツが贅沢に使われたパフェ、放牧牛のミルクからできたソフトクリームなども楽しめる。飾り気のなさが「かわいい」ランチやスイーツに舌鼓。

2階のベランダから見える金剛山は大阪府選定「大阪みどりの百選」のひとつでもある。
天気がいい日は庭でカフェメニューを味わうこともできる。

〈ちはやあかさか〉のおみやげやグルメは、素材そのものの良さが生かされている。この駅の「かわいい」を支えているのは、地場産品のおいしさ、美しさを自然体で伝えていこうという意志なのだと思った。

おまけ

道の駅の前で育てられているラズベリーはカフェのデザートに使われることもあるそう。

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