〈マーガレットステーション〉のおみやげは、「東近江産100%」にこだわっている。その中でも、旧愛東町らしく花にまつわる商品は特に目立つ。ドライフラワーやフラワーアレンジメントのほか、お茶やハーブ、植物性のオイルまでもが道の駅に並んでいた。

おすすめ商品①メロン

人気の「あいとう温室メロン」は、数少ない地元の生産者によって栽培されている特産品。通常のメロンが糖度12程度であるのに対し、「あいとう温室メロン」は糖度14を超える。舌の上でとろけるような甘さを味わえて余韻はみずみずしくすっきり。老若男女問わず大人気のフルーツだが、収穫時期は4月末ごろから7月初旬ごろまでと3カ月にも満たない。そのため、「あいとう温室メロン」を入荷している間は連日、〈あいおい直売所〉にお客が詰めかける。大玉が増えてくる5月中旬以降がおいしさのピークだ。

おすすめ商品②ドライフラワー

東近江市内でつくられたドライフラワーの数々が道の駅でおみやげになっている。作者は市内在住の女性が多く、みなさん仕事や家事の合間にコツコツと作品を仕上げてきた。その芸術的な完成度は見る人たちを驚かせる。部屋のインテリアやパーティーのオーナメント、プレゼントなど、さまざまなシーンを飾り付けてくれる花々のラベルには作者の名前も載っている。作者の熱烈なファンも生まれているそう。

おすすめ商品③オイル

農業や花卉（かき）栽培が活発な東近江市では、植物油の生産も行われてきた。道の駅で支持されている「菜ばかり」は合成化学薬品、添加物に頼らず、旧来の圧搾方式でつくられた自然派の菜種油。旧愛東町エリアで立ち上げられた「菜の花エコプロジェクト」の一環で、「菜種油を利用して地球にやさしい環境を築いていこう」という思いが込められている。
「パン職人が作ったオリーブオイル」はその名の通り〈ヒトミワイナリー〉のパン職人の自信作だ。「パンやワインに合うオリーブオイル」をテーマに、ニンニクや唐辛子のピリ辛風味が効いた調味料。イタリアンにはもちろん、ドレッシングに使ってもパンに塗っても合う万能のオリーブオイルだ。

ピックアップ商品：お茶いろいろ

　「宇治は茶所（ちゃどころ）、茶は政所（まんどころ）」という茶摘み歌があるように、東近江市永源寺の東部（政所）は質の高いお茶が採れる地域。政所周辺の農園から生まれたお茶のおみやげは、豊富なバリエーションで道の駅のお客を楽しませている。
たとえば、〈のむら農園〉は地元の伝統行事にちなんだ「大凧そば茶」を開発。ポリフェノールの一種であるルチンをはじめ、ビタミンB1や亜鉛といった栄養素を効率的に摂取できる飲み物だ。
〈長老園〉の「食べるお茶」シリーズは、粉末状になった茶葉のパック。ごはんに振りかけたり料理に使ったりと、飲む以外のお茶の味わい方を教えてくれる。お湯に溶かさず口にできるので、お茶に含まれているカテキンやアミノ酸などが失われることなく摂取できる。

次に、〈マーガレットステーション〉のグルメも紹介。レストラン〈ムラサキ〉とカフェ〈ラプティ〉から、注目メニューをピックアップ。

ムラサキのメニュー①八風（はっぷう）そば

林田町の農事組合法人「飯開の里はやしだ」と、瓜生津町の農事組合法人「しののめファーム瓜生津」で栽培されたそば粉を製麺した6割そばの「八風そば」は、東近江市ならではのグルメでシコシコとしたのどごしの良さがやみつきになる。

ムラサキのメニュー②米粉のからあげ定食

地元産の米粉をふんだんに使って揚げたからあげ。サクサクの衣の中に、にんにくと生姜で下ごしらえされた鶏肉の旨みを閉じ込めた。そのままでもごはんが進むおいしさだが、ポン酢とからしで味変を楽しむのもいい。

ラプティのメニュー：ジェラート

〈マーガレットステーション〉を代表するフードメニューといえば風味いろいろのジェラート。季節のフレーバーが次々と登場しているので、どのシーズンでも根強く支持されている。「あいとうメロン」「あいとういちご」「安納芋」などが安定した人気だが、「アスパラ」や「よもぎ」「バラ」などのレアなフレーバーも興味を引く。記念に、あえて珍しい地場産品のフレーバーを試してみるのも一興。

〈マーガレットステーション〉のおみやげもフードメニューも、地元が試行錯誤を重ねながら、「本当にいいものを」という思いで実現させてきたものばかり。まるで、大切に育てられた種が、大きな花を咲かせるように。花と共に暮らし、発展してきた旧愛東町の自然とものづくりを愛する文化は道の駅にしっかりと引き継がれていた。