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道の駅で見つけたおすすめのカフェメニュー②〈ちはやあかさか〉のホットミルクと蒸しパン

2024.01.23 FOOD

大阪府内で唯一の村千早赤阪村は、面積の8割ほどが森林で占められている。山の斜面につくられた階段状の水田「棚田」が有名で、特に〈下赤阪の棚田〉は農林水産省認定「日本の棚田百選」に選ばれたほどの観光名所だ。
山間の自然の中、千早赤阪村では米、みかん、いちじくなどの栽培が盛んに行われてきた。〈道の駅 ちはやあかさか〉では、これらの村の農作物でつくられたランチやスイーツを味わえる。駅ナカのカフェで、おすすめの冬メニューをご紹介。

〈ちはやあかさか〉のキャッチフレーズは「日本一かわいい道の駅」。その由来は、小さな敷地に愛らしい木造の建物がある景観。ところどころに見られる手づくり調度も魅力的だ。商品棚、看板がわりの黒板にいたるまで、道の駅の隅々にDIY精神が宿っている。駅ナカの建物2階にある〈ちはやあかさかカフ ェ〉もまた、ハンドメイドによるランチ・喫茶スペース。室内にある木製テーブルや椅子の多くは、スタッフさんと村の人たちが協力してつくったものだという。千早赤阪村は人口5000人未満の小さな村。そこで暮らす人たちの団結力は強い。村おこしの拠点として期待されている〈ちはやあかさか〉には、農家さんが仕事の合間を縫って集まり、自主的に大工作業を手伝ってくれるそう。

カフェ内には、隣接する〈くすのきホール〉の図書室の出張スペースも。村に関する本や絵本などが棚に置かれている。

窓の外、遠方には金剛山のシルエットが見える。大阪府と奈良県の境目にあるこの山の湧き水「金剛水」は名水として知られている。その源流は雨水が天然ろ過された、地下の深層水。金剛水は千早赤阪村の一般家庭で生活用水に使われてきたほか、河内エリアの豆腐や味噌、しょうゆづくりにも使われてきた。
〈ちはやあかさかカフェ〉でリピーターを増やしている「ホットコーヒー」も、沸かした金剛水で淹れられている。豆はブラジル産、ホンジュラス産、コロンビア産、インドネシア産をブレンドし、厨房内で自家焙煎したもの。不純物がない金剛水は、繊細なブレンドコーヒーの香りを存分に引き出す。

ホットコーヒー 400円。
「金剛山を見ながら食事したい」というお客さんのリクエストに応え、店長がつくった窓際のテーブルと椅子。

地元の農産物や選り抜きの自然派食品が使われているのも、金剛水と並ぶ〈ちはやあかさかカフェ〉メニューの特徴。秋冬限定の「いちじくホットミルク」も、そのひとつだ。

いちじくホットミルク 500円。

千早赤阪村の特産品でもあるいちじくをジャムにしてホットミルクに混ぜ、シナモンパウダーをまぶした一杯。いちじくのジャムは、砂糖など添加物は不使用で「ちはやあかさかカフェ」のスタッフさんが手づくりしたもの。ミルクの風味の中に、いちじく本来の甘酸っぱさがほんのりと感じられる。
ミルクは、有機野菜や国産にこだわり、「生産者の顔が見える食品」を提案している自然食品専門会社〈オルター〉の商品。「全国飲用牛乳公正取引協議会」の定める“特選基準”をクリアした生乳100パーセントで、温めてもやさしい甘みと深いコクが味わえる。同カフェでは、〈オルター〉の「ほんものの食べもの」をコンセプトに、「だれが」「どこで」「どのように」作ったか?を追求する企業理念に共感し、メニューに取り入れているという。

〈ちはやあかさか〉のおみやげどころ〈村ショップ〉にも、酢や醤油などの調味料を中心にした〈オルター〉食品のコーナーがある。

ホットミルクと一緒に食べたい、おすすめのカフェスイーツは「昔ながらの蒸しパン」。毎日、厨房の蒸し器でつくられており、できたてホクホクのまま店頭に並ぶ。

昔ながらの蒸しパン(さつまいも) 230円。トッピングは季節によって変わる。

そのトッピングは村で採れる旬の野菜。秋にはふかしたさつまいもが好評だという。甘味料を入れなくても、無農薬でふくよかに育ったさつまいもの味で「蒸しパン」はとても甘い。パン生地の材料は〈オルター〉の牛乳と国産の小麦粉だ。

「今日の蒸しパンにはごまをふりかけてみました」とスタッフさん。お客さんを楽しませようと、メニューは常にアレンジされている。

〈ちはやあかさかカフェ〉には近隣の人たちだけでなく、大阪府外から通うファンも多い。店長の中江勇太さんに、カフェが広く愛される理由をうかがった。

コーヒーを淹れている最中の中江店長。厨房やショップを切り盛りしながら大工仕事もこなすなど、毎日が大忙し。

「〈ちはやあかさか〉の自然環境が大きな理由だと思います。山に囲まれた千早赤阪村の美しい景色、きれいな空気を感じていただける場所なので、カフェのお客様はゆったりとくつろげます。穏やかな気持ちで味わう食べ物や飲み物は格別ですよ」。

カフェには屋外スペースも。丸太の椅子、リサイクルの机などはどれももちろん、店長と村の人が協力してつくりあげた。

手づくりの調度に囲まれて、自然そのものにはぐくまれたメニューを愉しむ。そんな至福の時間を提供してくれる、大満足の「日本一かわいい道の駅」である。

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