みちする

駅の楽しみ方:
リニューアルで注目度上昇!フルーツ推しのショップとカフェ

2023.12.19

阪和自動車道〈岸和田泉IC〉から国道480号線を南へ約30分。和歌山県伊都郡かつらぎ町滝の山間、「和歌山の北の玄関口」と呼ばれる場所に〈道の駅 くしがきの里〉はある。
かつらぎ町は、万葉集にも詠まれた船岡山や妹山・背山などを見渡せる〈万葉の里〉や、丹生都比売神社に続く参詣道〈高野参詣道三谷坂〉で有名。滝のある〈四郷地区〉には自然が広がり、果樹栽培を主とする昔ながらの農業が代々受け継がれてきた。その中でも柿は、約400年前から栽培されてきたエリアを代表する特産品だ。正月には伝統的な飾り「串柿」が家々の軒先を彩ることから、滝には〈串柿の里〉という愛称がつけられた。道の駅の名前もこれに由来する。

〈くしがきの里〉は果物をはじめとした、かつらぎ町の農産物をPRするための施設として、2017年4月にグランドオープンした。そして、2021年4月からは地元の農家3軒が合同で設立した〈紀農人(きぐり)株式会社〉が指定管理者となり、「くだものの森」というコンセプトを掲げて大胆にリニューアル。オープンテラス付きの〈KIGURI CAFE〉が誕生し、地場産フルーツを使ったパフェ、アイスカップなどを味わえるようになった。さらに、〈物産販売施設〉には、柿、みかん、ぶどうといったかつらぎ町産の果物がこれまで以上に並ぶ。
新鮮な果物を堪能できる〈くしがきの里〉は、県外からも評判に。高野山や熊野古道などの観光帰りに立ち寄る人や、果物やスイーツの評判を聞きつけた人が、連日やって来る。

物産販売施設

かつらぎ町や隣の橋本市の農産物が並ぶ〈物産販売施設〉。秋から冬にかけては、柿やみかんが棚に高く積まれている。冬の終わりから春まではいちご、夏には桃と、季節ごとに果物の主役は変わっていく。その様子はまさに「くだものの森」。これらの和歌山フルーツは駅内の飲食店〈KIGURI CAFE〉のメニューで味わえるほか、休日限定で〈物産販売施設〉に登場する特製パフェにも使われている。

休日には〈物産販売施設〉に特設コーナーが設けられ、フルーツパフェを注文できるようになる。

野菜では、大根、しいたけ、ねぎなどの朝採れ野菜が充実。いずれもサイズが大きく、味も濃厚。かつらぎ町周辺で上質な青果類が育つのは、一年を通じて温暖な気候であるから。日光に恵まれたこの地域で、それらは養分をたっぷりたくわえておいしく成長していく。
また、梅干し、金寺山みそ、柿の葉寿司などの和歌山名物も〈物産販売施設〉にはずらりとならぶ。さらに興味を引くのは「アウトドアスパイス」として日本中に知られる調味料「ほりにし」シリーズ。「ほりにし」の開発元〈株式会社ミモナ〉がかつらぎ町に本社を置いているため、〈くしがきの里〉には特集コーナーが設けられており、おみやげとして人気だ。

道の駅の中に工房がある〈KIGURI BAKERY〉。毎朝、焼きたてのパンを〈物産販売施設〉に届けている。
休憩所を兼ねた観光情報案内所。土日祝日には、パフェを注文したお客さんのイートインにもなる。

KIGURI CAFE

〈くしがきの里〉のリニューアルオープンに際し、以前の飲食スペースをスタイリッシュに変身させた〈KIGURI CAFE〉。手づくり感あふれる椅子やテーブルがなんとも愛らしい。ここでは和歌山ラーメンやピザなどのランチメニューに加えて、くしがきのフルーツを使ったスイーツやドリンクがオーダーできる。
果物本来のおいしさを大切にした「季節のフルーツアイスカップ」や「季節のフルーツパフェ」は、かわいいビジュアルもあいまって若者の間で人気に。「#KIGURI」のハッシュタグとともに、SNSへの写真の投稿が相次ぎ大反響となった。また、「モンブラン」や「イチゴのスムージー」、「アフォガード」などの王道スイーツも楽しめる。

晴れた日の午後、パラソル付きのオープンテラスで、新鮮なフルーツやスイーツをかたわらに、のんびりブレイクするのがおすすめ。

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